学長からのメッセージ

地域における教育・研究の中核を担う佐賀大学は、平成16年4月の国立大学法人化以降、男女共同参画に取り組んでまいりました。平成29年4月には、ダイバーシティ推進を宣言し、性別だけでなく、性的指向や、民族、国籍、宗教、年齢、障がいの有無に関わらず、お互いが、認め合い支えあいながら、学び、新たな知を創造する環境の実現に邁進しています。

令和2年3月に制定された、「佐賀大学のこれから‐ビジョン2030-」では、「ダイバーシティを背景に多様な学生が互いを刺激し、学びあう場の創造」、「研究者個々の研究力向上に向けた環境整備」、「教職員が「やりがい」をもって働くことのできる大学の実現」を掲げており、ダイバーシティ推進室の果たす役割は非常に重要です。誰もが生き生きと研究活動や業務に従事できる働きやすい環境及び多様で汎用性のある人材の育成を目指し、本学の現状に即したダイバーシティ推進を着実に進めていく所存です。

さらに、「令和元年度 科学技術人材育成費補助事業 ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(先端型)」の採択を機に、女性研究者支援を中心とした佐賀大学独自の先端的な取組も行ってまいります。

皆様方のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

佐賀大学学長 兒玉 浩明

室長からのメッセージ

「ダイバーシティ」とは、英語のDiversity(多様性)を語源とし、多様な人材を積極的に活用しようという考え方を意味しています。”多様な人材“の代表は男性と女性です。特に日本では男性と女性を区別ではなく、差別する風潮にありました。この考えは国際的に受け入れられず、「男女雇用機会均等法」が制定されました。特に大学(University)では「多様性」は常識となっており、海外からの留学生やLGBTの方を受け入れています。しかし、佐賀大学ではダイバーシティが十分には浸透していません。「ダイバーシティ推進室」は佐賀大学教職員だけではなく、市民や県民の方にも”多様性“を理解して頂くことに努めています。本学では、平成21年度から23年度まで科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成」事業 による支援を受け,女性人材が活躍できる環境づくりを進めてきました。また、『継続・育成型リケジョプラットホームinSAGA』と題し中高生にキャリア講義を行ない、次世代育成にも努めております。

さらに、令和元年度には、文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(先端型)」に採択され、女性研究者の海外派遣および上位職への昇級を支援しています。本事業では、英語力や論文作成力の向上、働き方改革、などのセミナー及び大学上位職員の意識改革プロジェクトなど幅広い内容を実施しており、留学生や男性教職員の方にも有意義なものとなっています。

私は2019年10月からダイバーシティ推進室長を務めていますが、ダイバーシティについては全くの“素人”です。今後は、皆様からのご指導により「ダイバーシティ・マネジメント」を進め、佐賀大学教職員の多様な個性を柔軟に受け⼊れ、多様性を活かした組織⼒の強化を進めたいと考えています。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

ダイバーシティ推進室長 渡 孝則